在宅医療

末期がん患者さんに対する在宅ホスピス

寝たきりになられ、常時医療の必要な患者さんに対する在宅医療

を行います


在宅ホスピス

在宅ホスピスとは?
がん患者さんが手術や放射線治療などの治療により全員治癒すればいいのですが、残念ながら治癒できず、余命が限られた不治の病になる場合があります。 このような時多くの患者さんは元々治療を受けられた病院や地元の病院で最期を迎えられます。もし自分自身がそのような状況になった時にせめて死ぬ前ぐらいは自分で好きな場所を選びたい、できれば自宅で家族とともに残された日々を輝いて生きたいと思う人も多いと思います。そう思う患者さん・家族を医療面で支えるのが在宅ホスピスです。

 

在宅ホスピスを受けるための条件について(必ずしも必須ではありません)
(1)余命が限られた不治の患者さん(主として不治のがん患者さん)
(2)患者さん自身が在宅ホスピスを希望していること。
(3)御家族の協力が得られること(独居の患者さんでも可能です)
(4)宝塚市内あるいはその近郊にお住まいの患者さん

 

在宅ホスピスでおこなうこと
(1)医師の訪問診察、看護師の訪問看護。
状態に応じて、2週間に一度から毎日まで、患者さんの症状に応じた訪問診察を行います。また地域の訪問看護ステーションと連携をとることにより、看護師による訪問看護も行います。
医師の訪問時間は主に13:00-16:00の間となります。
(2)患者さんの家を中心にした24時間対応のケア。
当クリニックの通常の業務時間は平日9:00-12:00 16:00-19:00、土曜日9:00-12:00、日曜・祝日は休診日です。業務時間内の訪問は緊急時とさせていただきます。それ以外(日曜・祝日や夜間など)は24時間連絡を取れる体制をとっており、必要に応じて医師ないしは看護師が訪問します。

(3)癌性疼痛の管理および鎮静
数多くの癌患者さんを診療した経験をいかし、モルヒネを中心とした痛み止めを使用して鎮痛をします。痛み止めの投与方法は、経口、皮膚に貼る、肛門に入れる、皮下に注射する、静脈に注射するなどいろいろな手段があり、患者さんに応じた鎮痛を行います。

種々の治療に抵抗性の苦痛に対して必要な場合は御相談の上鎮静を行います。
(4)入院が必要なときの病院紹介。
当院では24時間入院が可能な提携病院があり、入院が必要なときは紹介をします。今までかかられていた病院あるいはご希望の病院が入院可能であればご紹介いたします。
(5)診療内容
点滴、中心静脈栄養、経管栄養、胸水・腹水穿刺
褥創処置、ストマケア、膀胱留置カテーテルの挿入・管理、
血液・尿、超音波などの検査
酸素吸入、酸素飽和度の測定、(人工呼吸器の管理)
死亡確認、死亡診断書発行
(6) 緊急時の対応について
何かいつもと体の様子が異なったり、急な変化が起こると救急車を呼ぶことを考えますが、救急車を呼ぶことは救命救急に全力を注いでくださいという意思表示になります。救急病院で患者さんの状態のわからない医師により、救命のためご自身の意思に沿わない処置を受けることもあります。決してあわてないで、まずは当院、あるいは訪問看護ステーションに連絡を取ってください。

 

在宅ホスピスにかかる費用
訪問診療の費用は、健康保険+交通費+介護保険分がかかります
介護認定をされていない患者さんは介護認定のための手続きができるよう当院にて意見書を書きます。
《健康保険》
70歳以上の患者さん
1割負担(一般)の場合 1ヶ月12000円まで
3割負担(現役並み所得者)1ヶ月44400円まで
1割負担(低所得者)の場合 1ヶ月8000円まで
70歳未満の患者さん
3割負担となります。
一般の場合で1ヶ月80100円を超えた場合は、高額療養申請をすれば後ほど戻ってきます。
上位所得者では1ヶ月150000円超えた場合は、高額療養申請をすれば後ほど戻ってきます。
その他、障害者手帳や特定疾患の手帳をお持ちの患者さんは費用を助成する制度があります。
上記以外に訪問看護ステーション、薬局に支払う薬剤費は別に負担が必要ですが、最終的に限度額(上記の○○○○円までの金額(一部負担金といいます))を越えた部分は後ほど戻ってきます。

《交通費》
平日日中の間は、距離に関わらず1回300円です。
早朝・夜間・休日は自宅あるいは出先より訪問するため、交通手段や距離により変わりますが、概1回1500円かかります。

《介護保険》
居宅療養管理指導料 1ヶ月500円から1000円